秋葉原とつくば間、53.8キロを最短45分で結ぶ結ぶ「つくばエクスプレス(TX)」が24日開業した。運営は第三セクター首都圏新都市鉄道(高橋伸和社長)。1985年に運輸政策審議会で整備の検討を答申され、1994年に着工された。同鉄道は「宅地開発・鉄道整備一体化法」(宅鉄法)に基づいた国家プロジェクトによるもの。開業に先立つ22日、TX秋葉原駅地下一階コンコースで発車式が盛大にとり行われ、石原慎太郎都知事、橋本昌茨城県知事ら沿線12市区町村の首長も出席した。
高橋社長は「安全で快適、愛される鉄道を目指したい」と開業の決意を力強く述べた。続いて石原都知事があいさつに立ち「東京とつくばという先端技術の地が直結される意義は大きい」と、同鉄道に熱い期待を寄せた。祝賀列車内では、基地局を通じての無線LANによる高速インターネット接続実験のデモンストレーションもあった。
TXは東京と埼玉、千葉、茨城の一都三県に20の駅を設置し、初乗り運賃は160円。秋葉原−つくば駅間は1150円。利用客数は初年度に1日13万5千人を目標としている。“秋葉原”という世界的な情報通信拠点と研究学園都市である“つくば”を結ぶTX。新しい日本の動脈として沿線住民の期待は膨らむ――。
開業に先立ち、盛大に行われた「つくばエクスプレス」の発車式でテープにはさみを入れる北側一雄国土交通相(左より6人目)ら=22日午後、TX秋葉原駅で